フィギュアスケート女子、熾烈な代表争いへ。「東京五輪を見て、やっぱり五輪に出たいな」 (2ページ目)
リハーサルで演技する宮原知子この記事に関連する写真を見る そして前回、平昌五輪を戦ったふたり、宮原知子(23歳、木下グループ)、坂本花織(21歳、シスメックス)も再びその舞台を狙っているーー。
「心から伸びやかな滑りを楽しむ」
宮原は新シーズン、その一念でリンクに立つ。「フレンズオンアイス」では、2018−2019シーズンのショート・プログラム(SP)と同じく今シーズンも使用予定の『小雀に捧げる歌』を滑った。ブルーグレーの大人っぽいドレスで、ルッツ、アクセル、フリップなどのジャンプを着氷。肩の可動域の広さを十全に生かした全身の躍動が、愛らしい曲とシンクロした。丁寧でたおやかなスケーティングは健在だ。
平昌五輪、宮原は4位と健闘している。2017−2018シーズンは世界選手権3位で、全日本は4連覇を達成。しかしそれ以降はジャンプが回転不足を取られるなど得点が伸びず、「4回転時代の到来」で苦しんできた。
ただ、培った技術は彼女を裏切らない。スケーティングは静謐(せいひつ)。指先にまでこだわった動きは甘美で、芸術性は演技構成点の高さに出る。
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