坂本花織が世界選手権で表彰台を狙うための作戦とは?「勝算はある」 (2ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki
  • 能登 直●撮影 photo by Noto Sunao(a presto)

 はつらつと語る坂本は今シーズン、安定したスケーティングを見せている。コロナ禍で彼女自身がスケートとじっくり対峙できたのはあるだろう。あるいは、同志ともいえる三原舞依の復帰も安心感につながっているのかもしれない。いずれにせよ、その素質は"満開"を迎えつつあるーー。

 ストックホルムで開幕する世界選手権2021。はたして、坂本の勝算は?

 世界選手権は、群雄割拠の大会になるだろう。

 ロシアのアンナ・シェルバコワ、アレクサンドラ・トゥルソワは4回転ジャンプを武器とし、エリザベータ・トゥクタミシェワはトリプルアクセルを引き提げ、円熟の域に入り、アメリカのブレイディ・テネルの総合力は特筆に値する。そして、全日本で優勝を争った紀平は世界ランキング1位で優勝候補筆頭と言えるだろう。また、多くの場数を踏んできた宮原知子も、スケーティングの精密さ、美しさは周知のとおりだ。

「ロシア(の選手たちの試合を)見ましたけど、うまいですよ。(坂本)花織は、全部(ジャッジの)プラス5を狙うくらいの気持ちで。それをしないと、4回転には勝てないですから」

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