本田望結が追求する表現。目指す「拍手が起こらない演技」とは? (4ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki
  • 能登直●撮影 photo by Noto Sunao(a presto)

「試合後は、イライラしているわけではないですけど、笑顔にはならなくて」

 本田は言う。

「(自分の演技について)ずっと考えています。私が出たテレビ番組を見ていただいた方からすると、(競技では)『機嫌悪いの?』って思われるかもしれません。真顔で『よし、やってやるぞ』と燃えている感じとはギャップがあるんだなって思います」

 本田は、その狭間で生きてきた。そこに、彼女の表現の矜持がある。フィギュアスケーターで、女優でもある本田望結の律動だ。

【profile】 
本田望結 ほんだ・みゆ 
2004年6月1日、京都府生まれ。オスカープロモーション所属。ドラマ『家政婦のミタ』(日本テレビ系)や映画『コドモ警察』など数多くの作品に出演。女優業と並行してフィギュアスケーターとしての活動も続け、今年シニアデビューを飾る。12月に『本田望結カレンダー2021』(トライエックス)発売予定。

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