2020.12.11

本田望結が追求する表現。目指す「拍手が起こらない演技」とは?

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki
  • 能登直●撮影 photo by Noto Sunao(a presto)

本田望結インタビュー −女優と競技者の狭間で−

女優でフィギュアスケーターの本田望結「今回は、自分の全部を発揮したので、全然、悔しさはなくて。でも結果からしたら、『今回の望結ちゃんはダメだったね』って思われてしまう」

 本田望結(16歳、プリンスホテル)はそう言って、唇をひとつに結んだ。

 11月のフィギュアスケート東日本選手権で、東京選手権を勝ち抜き参戦した本田はショートプログラム(SP)は26位だった。演技構成点ではトップ10と比べても遜色なかったが、ジャンプが決まらない。結果、翌日のフリースケーティングに勝ち残ることができなかった(24位まで)。全日本選手権出場の夢は断たれた。

「サッカー部の皆さんも、すべてを発揮したら悔いはないと思うんです。勝負って、相手が強かったら単純に勝てないわけだから。とにかく、すべてを発揮してほしい。それを祈っています」

 第99回全国高校サッカー選手権、第16代目「応援マネージャー」に就任した本田は、同世代の高校生たちの思いを代弁するように言う。

「自分は感情移入しやすい性格で。皆さんそれぞれ自分にしかわからないことがあると思うんですが、何をやっても、表面上でしか捉えてもらいないことはあって。その人にしたら(悔いはない)ってこともあるはずで。例えば、2018年に出場した全日本ジュニアが、私は一番人生で悔しい。今でも思い出すと、こうやって(平常心で)答えられないほど、悔しさがにじみ出てきて。実力を発揮できなかったのに、いい順位だったのが悔しくて」

 本田は饒舌になった。感受性が鋭く、伝えたい思いが強いのだ。