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鍵山優真が羽生結弦、宇野昌磨を追う筆頭。全日本へ向けてさらに成長 (2ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • 田口有史●撮影 photo by Taguchi Yukihito

SP演技の鍵山。「後半、慎重になった」と振り返るSP演技の鍵山。「後半、慎重になった」と振り返る 結局、そのトリプルアクセルはパンクしてシングルになり0点。東日本では不安から慎重になったが、今度は完璧を求めて大事にいき過ぎてしまった。

 それでも「表現に関しては(振り付けの)ローリー・ニコルさんに言われていたことに加えて、自分で音楽を感じて表現したり、表情を作ったりできたのでよかった」と手応えをつかんだ。実際、スピンやステップはすべてレベル4として、2位の友野一希に3.99点差をつける87.26点で1位発進した。

 東日本では、大会2週間前にフリーのプログラムが完成したばかりということもあって大きく崩れていたが、今回は「曲かけやジャンプの回数を増やした」という練習の成果が出た。

 また、鍵山は東日本では4回転サルコウを2本入れていたが、そのサルコウで転倒してからミスを連発したため、今回は構成を変更。フリーで跳ぶ3本の4回転ジャンプのうち、2本をトーループとした。すると、最初の4回転サルコウで4.07点の加点をもらい、その後の4回転トーループ+3回転トーループ、単発の4回転トーループもきれいに決めた。

 鍵山はこれで流れに乗り、SPでミスをした後半のトリプルアクセルは3連続ジャンプと単発をともにしっかり跳んだ。3連続ジャンプとともに得点源である3回転ルッツ+3回転ループは、ループが1回転になったものの、結果は2位を約45点上回る188.61点を獲得。合計を275.87点にしてGPシリーズ初優勝を果たした。

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