全日本女王を目指す紀平梨花。スケート靴が心配も「気合で乗り切る」 (2ページ目)

  • 辛仁夏●文 text by Synn Yinha 能登直●撮影 photo by Noto Sunao(a presto)

「靴の柔らかさが気になっていますけど、そこはテープを巻いてしっかり完璧に使えるところまで持っていき、何とかSPとフリーをそろえられたらいいなという気持ちです。9月くらいから使っているので、何とか最後まで全日本まで持たそうとやっていて、靴がギリギリな状態です。それが気になってしまい、ジャンプがはまらないことが多いんですけど、それに対応してテープをしっかり巻いて、自分のいい感覚でジャンプがはまるように、明日(21日)の朝練でしっかり確認していきたいと思います。

 トリプルアクセル以外の他のジャンプは問題ないですが、靴の柔らかさによっても、テープの巻き方によっても、ジャンプが変わってしまうことがここ最近多かったので、そこだけ気をつけて、この状態で試合に行こうと思えるところまで確認できれば、何とかいけるかなという気持ちです」

 トリプルアクセルとそれ以外のジャンプとでは、適切なテープの巻き具合が異なるために、微妙なさじ加減で調整しながら、靴にテープを巻かなければいけないのだという。

 フィギュアスケート選手にとって、使用する道具の中で一番重要なのはやはりスケート靴だ。足に合う靴がすぐに見つかることはほとんどなく、自分に合う靴探しはスケート選手にとっては必須事項になる。紀平はふだんからテープの巻き直しを繰り返してきたと言い、「本当に何とかしてもたせているので、あとは気合で乗り切ろうと思います」と笑った。

「日本の大きな大会ではいつも緊張するんですけど、すでにNHK杯でも経験させていただけて、その分、有利でもあると思うので、いい演技が見せられるようにしていきたいです。そしてショートプログラム(SP)とフリーではミスのない、笑顔で終われるような試合にしたいです」

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