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浅田真央以来の快挙。15歳山下真瑚は
世界女王の隣でも「普通」の強心臓 (3ページ目)

  • 辛仁夏●文 text by Synn Yinha photo by Getty Images

 山下は浅田真央を指導した山田満知子コーチの秘蔵っ子で、現在は山田コーチの右腕として宇野昌磨らの指導を受け持っている樋口美穂子コーチのもと、日々の練習に励んでいる。同門の兄弟子である宇野昌磨を、「スケーターとして目標にしている」と公言しており、宇野のスケーティングや表現力をお手本にしながら練習に取り組める好環境にいることが、その急成長を後押ししているのは間違いない。

 今後、さらにレベルアップするためには何が必要か。樋口コーチは次のように語っている。

「とりあえず殻を破って、もうちょっと変わらないとシニアでは戦えないよとずっと言い続けているけど、なかなかできない。いつも(自分から)怒られているんですけど、今回はうまくいっちゃっただけです。割と本番にうまくいってしまう、運のいい子なんです。でも、それではダメで、『自分の力で勝ち取らないといけない』と言いました。

 今回の出来は120点くらいでジャンプがよかった。いまはまだ若いから勢いでいけるけど、今後はちゃんと地盤を作らないと、いざという時に落ちていくと思います。まだ何も苦労していないので、もうちょっと苦労しないといけないかなと思っています」

 期待をかける分だけ、厳しく指導をしているようだ。次戦は11月16日~18日のロシア大会。ここで連続して表彰台に上れば、GPファイナル初出場の可能性も広がってくる。

「GPファイナルは目指せるとは思えないですけど、でもロシア大会でも自分の精一杯ができたら、ファイナルには届かなくても、いい結果になるんじゃないかと思います」

 いつもどおり、ノープレッシャーで挑むことができれば、結果はついてくるに違いない。

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