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羽生結弦への影響は? 大幅ルール改正で
来季フィギュアはこうなる (3ページ目)

  • 辛仁夏●文 text by Synn Yinha photo by JMPA/Noto Sunao

 いままでは8項目中、2項目に該当すればプラス1を、4項目に該当すればプラス2をつけ、6項目に当てはまったらプラス3にしていました。改正しようとしているGOE加点ではそれを6項目に変更したうえ、おそらくそのうちの3項目を必須項目にして、必須項目がなければ4点や5点はつけられないようにしていくのではないでしょうか。フィギュアスケートにとって大事な項目を網羅していないエレメンツには、プラス3点以上は出さないというようなことを考えているようです」(吉岡氏)

 いずれにせよGOEの採点幅が広がることで、上質のエレメンツにはしっかりと点数を出し、そうでないものにはさほど点数が出ないという判定がなされるようになれば、勝負の妙が際立ってくるに違いない。

 それでは、このようなルールの変更は選手たちの演技にどういう影響を与えるのだろうか。

「大きなルール改正となりますが、選手がやることはこれまでと変わらないと思います。難易度の高いジャンプを跳ぶのをやめることもないと思います。ただ、プログラムの完成度を上げるために、新しいものを増やすよりは、ひとつひとつの要素の完成度を上げることに力を入れる可能性はあります。それによって、今までよりも出来、不出来の差がつきやすくなるかもしれません」(吉岡氏)

 来季に向けたルール改正は、言ってみれば「フィギュアスケートの本質とは何か」をしっかりと見据えた形で行なわれることになりそうだ。そうなれば、五輪シーズン以上にエキサイティングな戦いが繰り広げられるに違いない。

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