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羽生結弦への影響は? 大幅ルール改正で
来季フィギュアはこうなる (2ページ目)

  • 辛仁夏●文 text by Synn Yinha photo by JMPA/Noto Sunao

 吉岡氏は言う。

「基本的にここ2シーズン、4回転ジャンプを跳んだ数で勝負が決まってしまうという傾向がなきにしもあらず、でした。実際はそうでもないんですよ。例えば平昌五輪の羽生選手の得点の内容を見ると、結果的にコンポーネンツの高さで勝っており、4回転の数が少なくても勝ったのですから。

 ただ、やはり『4回転を跳んだ者勝ち』という感覚はあって、4回転ジャンプだけの勝負ではつまらないということで、技術と芸術の点数の差をちょっと縮めていこうという動きです。ジャンプの数を増やす方向ではなく、完成度を上げる方向に持っていこうということです。

 トリプルアクセルの基礎点を下げることになったのは、昔はすごく難しいジャンプでしたが、いまはもう男子はほとんどの選手が跳ぶようになり、価値を上げる必要性はないということでしょう。それに、トリプルアクセルの点数を落とさないと4回転ジャンプの点数が落とせないからという理由もあります」

 では、GOEの幅を広げることではどのような変化が起きるだろうか。まず、出来栄えのいい選手には高得点がつき、そうでない選手の減点幅が大きくなる。GOEの差で勝負が決まるケースが多くなることも考えられる。また、7段階を11段階にするのは、出来栄えをより細かく見ていこうという動きだろう。

「より質的なものを問うようにするという方向での改正です。実際にふたを開けてみないとわからないところもありますが、ジャッジがGOEをどうやって判定しているのかというと、そのためのガイドラインがこれまでは8項目ありましたが、これを6項目に集約しようと動いています。

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