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まさかのSP出遅れ、本田真凜のミスを分析。
フリーで巻き返しなるか (2ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi 能登直●撮影 photo by Noto Sunao(a presto)

「ショートでミスをするのは久しぶりなので、落ち着いて気持ちを切り換えられなかったのかなと思います。ジャンプはその日、その日でミスもあるかもしれないですけど、その他の部分でもどんどん焦ってしまったので、スピンも回転が足りなくなった。滑っていて、最初から最後まで焦っていた、ダメな演技だったなと自分でも思います」

 本田自身がこう言うように、コンビネーションスピンとフライングキャメルスピンはレベルを取れずにGOE(出来ばえ点)で減点される出来。さらに、終盤の2回転アクセルもシングルになって0点となってしまい、得点はジュニアだった昨季と比べてもかなり低い52.60点というものだった。10位という結果に、キス・アンド・クライでも本田に笑顔はひとつもなく、呆然とした表情のまま。

「初めてのGPシリーズだから失敗したというのではなく、自分では今回すごく練習をしたつもりでしたが、まだまだ甘かったなと思う」と本田は反省を口にする。

 濱田美栄コーチは「あの(冒頭のジャンプの)失敗で全部がグチャグチャになってしまった。そこから立て直さなければいけないが、うまくいかなかった時は底力というのが出るもの。ちゃんと練習をしていないからその力がなかった。精神的にも技術的にもまだまだ足りない。ジャンプは一瞬だが、スピンは時間が長い。そのスピンで回転数もポジションも足りなかったというのは、バランスを崩したというのではなく自分で数えていないということ。そこまで気持ちがついていってなかったのだと思う」と厳しく評価した。

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