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鈴木明子が語る五輪イヤー。
羽生結弦、宇野昌磨は「攻めた時に強い」 (3ページ目)

  • 元永知宏●取材・文 text by Motonaga Tomohiro
  • 能登直●撮影 photo by Noto Sunao(a presto)

――平昌オリンピックに出場する男子の日本代表枠は3つ。羽生選手と宇野選手が代表争いの中心になることは間違いありません。

鈴木 このふたりに共通しているのは、攻めたときの結果がいいこと。オリンピックであっても攻めていければいい。

 羽生選手は2回目の出場で、チャンピオンだから「守りたい」という意識がどこかにあるかもしれません。でも、連覇にとらわれすぎることなく、プレッシャーをどうやってはねのけるのか。彼を見ていると、自分の状況を楽しんでいるような感じがしますし、「自分を超えたい」という意欲が見えます。オリンピックという舞台で圧倒的に勝ちたいんじゃないでしょうか。「やっぱり羽生は強かった」と言われるように。

 一方の宇野選手にとっては初めてのオリンピックになりますが、それがどう影響するのか。宇野選手はもともと挑戦的なので、いい方向にいくような気がします。

――3人目の出場権を目指す選手のなかで、鈴木さんが注目するのは誰ですか?

鈴木 無良崇人選手は年齢的にもキャリアの集大成になるでしょう。私も同時期に滑っていた選手なので、頑張ってほしいという気持ちが強いですね。これまではシーズン後半に調子を落とすことが多くて、ここぞというときになかなか力を発揮できなかった。でも、これまでの経験や悔しい思いをオリンピックにぶつけてほしい。あれだけ爽快なトリプルアクセルを跳べる選手は多くありません。彼のジャンプを見ると、2002年ソルトレークシティオリンピックのときのアレクセイ・ヤグディン選手の演技を思い出します。この4年間、自分のスケートを見直してきたので、その努力が実を結べばいい。自分が挑戦者だという気持ちを今シーズン、最後まで貫いてほしいですね。

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