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GPロシア3位の樋口新葉は、
ライバルと自身の立ち位置を知っている

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi 能登直●撮影 photo by Noto Sunao(a presto)

 モスクワで開催されたグランプリ(GP)シリーズのロシア大会、ロステレコム杯の女子フリーで、演技を終えた樋口新葉は、納得の表情を見せた。

GPシリーズロシア大会で3位表彰台の樋口新葉GPシリーズロシア大会で3位表彰台の樋口新葉 中盤の3回転サルコウが2回転になり、後半のダブルアクセルからの3連続ジャンプでは最後の2回転ループが少し詰まった着氷になってわずかに減点。それでも、ミスをそれだけにとどめ、最後までスピードに乗った滑りをした。

 その結果、フリーでは137.57点を獲得し、合計は207.17点。順位は3位だった。

 前日のショートプログラム(SP)、「最初から最後まですごく楽しく滑れた」という樋口は、終わった瞬間に両手でガッツポーズ。だが、得点を見てその表情は曇った。

 後半の3回転ルッツからの連続ジャンプはセカンドの3回転トーループが回転不足と判定され、次の3回転フリップもエッジをフラット気味にして踏み切っていたために"ノット・クリアー・エッジ"のアテンションマークがつけられた。その減点があってSPは69.60点。1位のエフゲニア・メドベデワ(ロシア)には11.15点、2位のカロリナ・コストナー(イタリア)には5.02点差をつけられた。

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