14歳のトリプルアクセル少女、
紀平梨花の歴史的瞬間を目撃! (3ページ目)
「無良選手、宇野選手のジャンプをたくさん見ました。2人のジャンプを見ててわかったのは、跳ぶ前の構えの姿勢がいつも一定で、ブレたり揺れたりしないこと。まだ、自分はちょっと揺れるような時があって、それが成功率の差だなと思いました。なのでシニア合宿に出てからは、(左足に乗って)構える姿勢を安定させることを意識するようにしています」
その練習の成果か、シニア合宿終了からわずか3日後に行なわれたジュニア合宿の報道公開日では、プログラム曲をかけての練習で、「トリプルアクセル+3回転トーループ」を成功させた。驚くべき身体能力の持ち主だが、その秘訣は幼稚園のころの運動にもあるという。
「私が通っていた幼稚園は運動をたくさんさせてくれる所で、逆立ち歩きとか、跳び箱8段とかを練習していたんです。今でも逆立ち歩きが得意で、疲れるまでいつまででも歩けます。駆け足も50mが7秒8なので、速い方なのかな? 運動が得意なのは、幼稚園のときにたくさん運動したおかげかなって思っています」
逆立ち歩きには体幹の筋力もバランス感覚も必要で、そのままスケートのジャンプのときに、空中で身体コントロールをする能力に繋がっているようだ。
トリプルアクセルの成功率も高まり、ジュニアの国際大会デビューに向けて、気持ちは高まる。初戦は、ジュニアGPチェコ大会(8月31日〜9月3日)、2戦目はジュニアGPスロベニア大会(9月21~24日)への出場が決定している。
「やっぱり今年の目標はトリプルアクセルを降りること。でもトリプルアクセル以外のジャンプも降りないと、トリプルアクセルをせっかく入れる意味がないので、全部の技を丁寧にこなしたいです」
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