14歳のトリプルアクセル少女、紀平梨花の歴史的瞬間を目撃!
次世代をになうトップジュニア選手たちによる合宿「全日本フィギュアジュニア強化合宿」(7月27~30日、中京大アイスアリーナ)が行なわれた。現在、世界のジュニアはロシアと日本の2強が席巻する時代が続いており、この全日本ジュニアのトップグループが、そのまま世界のジュニアのトップを競うことになる。気迫も技術も世界レベルのジュニアたちが、刺激しあう合宿となった。
トリプルアクセルを披露した紀平梨花に注目が集まった
■14歳のトリプルアクセル少女あらわる
メディア公開となる30日、ひと際目をひいたのは、7月に14歳になったばかりの天才少女、紀平梨花(きひら りか)。まだ148㎝の小柄な身体からは想像できないほどスピード感のある滑りでジャンプコースに入ると、飛距離のあるパワフルなトリプルアクセルを決めた。コーチや選手から大きな歓声が上がる。すると紀平は、迷うことなく続けて3回転トーループを跳んだ。まだ世界女子が公式戦で成功させたことのない「トリプルアクセル+3回転トーループ」の連続ジャンプだ。歓声はさらに大きくなる。練習だというのに、歴史的瞬間を目撃したような興奮でリンクは包まれた。
「トリプルアクセルは得意なので、高さも流れもあるので、クリーンに降りた時は3回転トーループも付けるようにしています。いまは練習では5本に3本くらい降りているかな」
そんなことを、さらっと言ってのける。女子未踏の領域へ突き進んでいるという気負いは一切ない。
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