鈴木明子が見た羽生結弦。「どれだけ伸びるか想像がつかない」 (4ページ目)
――2011年・世界選手権銀メダリストの小塚崇彦さんが今シーズン限りで引退しました。鈴木さんとともにバンクーバーオリンピックに出場したメンバーです。
鈴木 本当にスケーティングのうまい選手で、すべてのスケーターにとって憧れの存在でした。ジャンプばかり注目されることが多い近年ですが、大切なのは「スケーティング」です。そのことを教えてくれる選手でした。彼の姿が氷の上から消えることはとても残念ですが、彼の滑りのよさを日本人選手が受け継いでくれればいいなと思っています。
【profile】
鈴木明子(すずき・あきこ)
1985年3月28日生まれ、愛知県豊橋市出身。6歳からスケートを始め、15歳で全日本選手権4位に入賞し注目を集める。10代後半に体調を崩し大会に出られない時期もあったが、2004年に復帰。2010年バンクーバーオリンピック代表の座を獲得し、8位に入賞した。2012年世界選手権銅メダル。2013-2014シーズンの全日本選手権では、会心の演技で13回目の出場にして初優勝。2014年ソチオリンピックでは、同大会から正式種目となった団体戦に日本のキャプテンとして出場し5位入賞、個人戦では8位入賞を果たす。2014年の世界選手権出場を最後に、競技生活からの現役引退を発表した。引退後はプロフィギュアスケーター、振付師、解説者として活動の幅をさらに広げている。2015年12月、選手たちの心理戦から演技の舞台裏を描いた『プロのフィギュア観戦術』(PHP新書)を上梓した。
4 / 4