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フィギュア全日本、注目はソチ五輪代表最後の「1枠」争い (3ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • 能登直●撮影 photo by Noto Sunao(a presto)

 女子の3枠目争いは、本来の実力が発揮できれば、村上が一歩リードしていてもいいはずだが、今季は五輪シーズンを意識し過ぎてか調子を上げられないでいる。彼女は今季SPが不調で、中国杯では4位と出遅れて合計でも4位。次のロシア杯ではジャンプが大きく崩れてしまい、9位発進でフリーは4位、総合7位と不本意な結果に終わった。

 また、昨年の全日本で180点台に乗せて3位に食い込んだ宮原も、シニア初挑戦のGPシリーズではNHK杯の170・21点が最高と高い評価はもらえないでいる。もうひとりの若手である今井も、GPシリーズではジャンプの不調が原因で最高得点が150・30点と伸び悩んだ。

 一方、出産後の復帰となった安藤は、東日本選手権後にイタリアでじっくり練習を積んでから急激にスピードを取り戻し、12月にクロアチアのザグレブで行なわれたゴールデンスピンでは、キム・ヨナ(韓国)に次ぐ2位となり、176・82点を出すまでに調子を取り戻してきている。3位争いが180点台前半から170点台になってくると、安藤が3位以内に入る可能性は十分あるだろう。

 全日本の上位争いは、男女ともに混沌とした状況。ソチ五輪代表の座をかけた戦いから目が離せない。

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