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【新連載】ウナギ・サヤカはWWE帰りの里村明衣子の引退会見に「マジかよ!」 即ワンマッチを決断し、リング上で愛を感じた (2ページ目)

  • 尾崎ムギ子●取材・文 text by Ozaki Mugiko

――たとえば、どんなことですか?

ウナギ:マッチメイクもそうだし、照明を「誰の時は何色でいきますか?」と決めるのもそうだし、映像も「いつどの絵を出しますか?」とか。リングアナを誰にするとか、レフェリー割とかも考えなきゃいけないし。

――レフェリー割というのは?

ウナギ:誰と誰と誰を呼んで、誰に何試合目を裁いてもらうかとか。そこもけっこう大事だったりするので。他にも紙テープの回収とか、誰が捨てるとか、そういう細かいことまで全部決めなきゃいけなくて。「こんなことも決めなきゃいけないんだ」みたいなことが本当にいっぱいあった。うん、めっちゃ大変でしたね。

――ひとりで全部決めたんですか?

ウナギ:会場は全日本(プロレス)が借りてくれて、ちょっと手伝ってくれる人もいましたけど......、「これ、なんですか?」「これ、誰ですか?」「これ、どうしますか?」って、毎日ずっと聞かれて、「もう待ってくれ!」みたいな。パニックですよね。

 それまでは当たり前のようにカードが組まれて、会場に行って、会見もあったりして、試合のことしか考えなくてよかったんですよ。でも自主興行をやるってなったらカロリーが高すぎて、「もうやりたくない」と思いながら当日を迎えました。

――でも大会の最後、「東京ドームでやりたい」と。

ウナギ:迎えたら迎えたで、景色が本当に最高すぎて......。もちろん後楽園もすごい場所なんですけど、「ここで終わりたくないな」ってすごく思って。ファンの人も大きいところがいいだろうし、やっぱり誰もやっていないことをやりたいので、東京ドームってポロっと出ちゃいましたね。

――後楽園まで、しんどい思いをしたのに。

ウナギ:うん......、そうですね。「絶対、ここじゃ終われない」っていう気持ちが強かったです。

【「プロレス界に対しても見せる」ために押さえた両国国技館】

――東京ドームって、言うのは誰でもできると思うんですよ。でもウナギさんは実際に、4月26日、両国国技館を押さえたじゃないですか。そこでみんな、「あ、この人、本気なんだ」と感じたと思うんですよね。

ウナギ:後楽園で2回やって(2024年1月7日、9月2日)、正直、後楽園ホールも満員にはできなかったんですけど、やっぱり東京ドームを目指すって言ってるのに、キャパの変わらないところでやっていても、言葉に信憑性がないというか。そうなった時に、本当に覚悟を持って進まなきゃいけないなと思って。どうしても、横浜武道館とか、大田区(総合体育館)って"逃げ"なんですよ。

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