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山中慎介が井上尚弥の次戦を予想 ファンが望む中谷潤人との対決は「想像するだけでも楽しい」 (3ページ目)

  • 篠﨑貴浩●取材・文 text by Shinozaki Takahiro

――山中さんが解説を務めたアストロラビオ戦(2024年7月20日・両国国技館)、中谷選手は1ラウンド2分37秒、左ボディーストレート一発でKO勝利。見事な初防衛戦でした。

「ランキング1位の選手を相手にあの内容ですからね。その前のアレハンドロ・サンティアゴ戦(6ラウンドTKO)も、相手に何もさせずに圧勝。バンタム級のトップレベルの選手をまったく寄せつけずに勝ち続けています」

――中谷選手はアストロラビオ戦の立ち上がり、距離を取りましたね。

「サンティアゴ戦と同じく、試合の入りはそうなるだろうと思っていました。相手は一発がある選手だから長い距離で戦うはずと。アストロラビオにとっては、どう距離を詰めてパンチを届かせるかがカギでしたが、その前に一発で決まりましたね」

――KOパンチのボディーストレートには、まったく反応できていませんでした。

「そうですね。2発、3発と上に打ったあとですし。アストロラビオは上のパンチにはしっかり反応してガードしていたのですが、上だと思っていたところに、タイミングよくボディーをもらった感じです。見えないところからの一発は本当に効くんですよ。当たったのは、おそらくみぞおちよりも下だったと思いますが、強烈でしたね」

――アストロラビオ選手は一瞬こらえようとしましたが、耐え切れずにダウンしてしまいました。

「一度こらえようとして、しゃがむ。ボディーが効いた時のリアルな動きでした。10カウントでも回復しないダメージでしたね」

―― タイミングのよさに加えて、一発の強さも増したでしょうか?

「中谷はアストロラビオ戦に向けて、『一発を強くする練習をしてきた』と言っていましたが、重みが出てきた印象です。今後、階級を上げるならさらにパンチは強くなっていくでしょう」

――中谷選手は、試合をする度に驚異的な強さを見せつけていますね。

「そうですね。まだ26歳で、バンタム級では2試合しかしていませんから、今後どこまで強くなるのか想像がつきません」

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