検索

井上尚弥はスーパーバンタム級での4団体統一、6階級制覇も可能?内山高志が語る「モンスター」の止まらぬ進化 (4ページ目)

  • 篠崎貴浩●取材・文 text by Shinozaki Takahiro
  • photo by 東京スポーツ/アフロ

【スーパーフェザー級、その上も行ける】

 試合後だけでなく、翌日の会見でもスーパーバンタム級(-55.3キロ)への転向に言及し、「王座統一を目指してやっていく方向になると思う」と、2階級での4団体統一を目標に掲げた。現在のバンタム級から1.8キロ重くなるスーパーバンタム級は、当然、相手の体も大きくなる。それでも内山氏は、「今の強さを見たら、まったく問題と思います」と断言する。

「むしろ、バンタム級でも減量が少しキツそうだったので、もう1階級上げることでパワーがさらに解放され、より強くなった"モンスター"が見られると思います」

 気が早い話だが、さらなる複数階級制覇については、「ナチュラルな体重を考えたら、スーパーフェザー級(-58.97キロ)までいけると思いますよ」と、スーパーバンタム級から2階級上、内山氏自身が主戦場としていた階級での戴冠も十分可能だとつけ加えた。

 進化し続ける"モンスター"の強さは天井知らず。新たな主戦場、スーパーバンタム級でどんな戦いを見せてくれるのか、2023年の井上尚弥も楽しみでならない。

【プロフィール】
内山高志(うちやま・たかし)

1979年11月10日、埼玉県生まれ。高校からボクシングを始め、拓殖大ボクシング部へ進む。同大卒業後は会社勤めをしながらアマチュアボクシングを継続し、全日本選手権3連覇。2005年に25歳でプロデビューすると、2007年にOPBF東洋太平洋スーパーフェザー級王座を、2010年にWBA世界スーパーフェザー級王座を獲得した。その後、防衛を重ねて11連続防衛を果たした。プロ通算27戦24勝(20KO)2敗1分け。KO率の高さから"ノックアウト・ダイナマイト"の異名をとった。2017年7月に現役を引退後は、解説者や指導者、YouTubeでも活躍している。

【画像】 井上尚弥の左拳の皮がめくれたカットも。ドネア2「衝撃の264秒勝利」フォトギャラリー

4 / 4

関連記事

キーワード

このページのトップに戻る