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矢地祐介、RIZINで再び輝くために。「理想は青木(真也)さん。総合格闘技に『きれいに闘う』とかまったく必要ない」 (3ページ目)

  • 篠崎貴浩●取材・文 text by Shinozaki Takahiro
  • 立松尚積●写真 photo by Tatematsu Naozumi

外国人選手と闘って「自分を試したい」

――グスタボ戦はどんなプランで臨んだんでしょうか。

「組みにいきたかったんですよ。プレッシャーをかけて、押しつけてケージ(金網)際で組んで、テイクダウンして削る。それで最終的に1本を取るプランだった。でも、結局は相手のプレッシャーで自分がケージを背負ってしまった。

かなり細かいところだと、試合前には『相手のうしろの空間が大きい時は組みにいかない』と決めてました。流されることもあるし、うまくケージに押しつけられないことが多くなるだろうと思ったので。なので、打撃でしっかりプレッシャーをかけて下がらせて、ケージまで1、2歩というところで組みにいこうと。でも、組みにいく選択肢を取れるところまで、展開を持っていけませんでした。

ずっと打撃につき合って、ケージを背負って、いなしてを繰り返して......結局は捕まってしまった。やっぱり、強引にプレッシャーをかけて、押しつけてテイクダウンみたいな、相手の動きに関係ない感じでやればよかったですね。一発もらってでもいいから、中に入り込んで振ってテイクダウン、みたいな。特に外国人選手を相手にする時は、そこの駆け引きが重要ですね」

――試合前、プランはいくつくらい用意するんですか?

「プランは最低で2、3くらい考えて、自分がフィニッシュする攻撃や武器も3つくらい用意しています。それでしっかり試合に臨むんですが、そこにどう持っていくかの大事さをグスタボ戦で気づかされました」

――外国人選手のフィジカルの強さという点はいかがですか?

「もちろん人それぞれですが、外国人選手はシンプルなパワー、身体能力が高い傾向にあるのは間違いありません。相手のペースに持ち込ませず、"出力"だけでくる感じもありますね」

――今年4月のグスタボ戦はケージで行なわれました。リングと比べてどちらが得意ですか?

「ケージですね。リングも苦ではないんですけど、ケージで試合が決まった時のほうが『おっ、やった』と思うのは確かです」

――矢地選手にとってケージのよさは?

「特に組みに関してはケージのほうがいいですね。試合では十分に出せてませんが、ケージ際の4点ポジション(両肘と両膝をマットにつけた状態)の攻防も好きですし。スタンディングからのテイクダウンも、リングだと頭をロープの外に出されたり、ロープを掴んで攻防が止まってしまうことも多いんで、ケージのほうがストレスなく闘える感じです」

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