ガリットチュウ福島善成が43歳でハマったブラジリアン柔術の魅力。国内制覇で次なる目標は「絶対に世界チャンピオン」 (3ページ目)

  • 石塚隆●取材・文 text by Ishizuka Takashi
  • 村上庄吾●撮影 photo by Murakami Shogo

国内大会で優勝→世界へ

――ワクワクが止まらない感じですね(笑)。そんな柔術ガチ勢の福島さんを見て、相方の熊谷茶さんは応援してくれているんですか?

福島 アイツは人のことに興味がないんで無関心ですね(笑)。ただ僕が柔術をやることで、これまでとはアプローチの違う格闘技がらみの仕事が増えてきているので、棚ボタみたいな感じでラッキーって思っているんじゃないですかね。ホント、クズ野郎なんで(笑)。

©JIU-JITSU NAVI/Shiho Yaginuma©JIU-JITSU NAVI/Shiho Yaginuma――あはは。BJJのおかげで仕事の幅の増えてきたんですね。

福島 はい。筋肉関連で『アメトーーク!』に呼んでいただいたり、あとは大会の密着とかですかね。それと「グアム大好き尼さん」という護身術を教えるキャラクターを作ってコントをしたり。これでネタ番組に3回出たんで、ハネたも同然かなと(笑)。

――芸人の方は格闘技好きが多いですよね。例えば自身もジムに通っている今田耕司さんとか。

福島 そうですね。今田さんは大会で優勝するたびにLINEを送っていただいて、うれしいですし本当にありがたいです。ただ問題は嫁さんですよね。

――ご家族の理解はどんな感じなんですか?

福島 40歳を過ぎて始めたので最初は「ケガするんじゃないの?」「死ぬんじゃないの?」って心配していました。でも、柔術は打撃系とは違って、加減さえ間違えなければケガをすることはあまりないんです。あとは週5も練習に行っていると、機嫌を取るのが大変で(苦笑)。「なんか今日、試合やっているみたいで暇だからちょっと見てくるわ~」とか「時間空いたから道場の様子見てくるわ~」とかバレバレの嘘をついて丸め込んでいます。もちろん柔術衣は毎回自分で洗ってますよ(笑)。

――なるほど(笑)。福島さんは今年2月の『全日本マスター選手権』を皮切りに、5月の『東日本柔術選手権』、そして7月の大会と3大会連続制覇しています。BJJは大きく選手の特性を分けると"上から攻めるタイプ"と"下から引き込んで攻めるタイプ"だと思うのですが、福島さんはどちらのタイプですか?

福島 最初は柔道をやっていたこともあって、上から攻めるパワー系だったんです。袈裟固めや上四方固めを使ったり。けど、ある時道場のほうから「下からもできたほうがいいよって」と言われて練習を始めてみると、僕は寝っ転がっての攻防が好きなのでハマっちゃったんですよ。なので、今は下から引き込む戦い方が多くなりました。まあでも基本的には両方いけるようにしています。

――BJJはバックやマウントを取ることでポイントが発生する競技ですが、やはり福島さんとしては相手を極めて一本勝ちを狙いたい。

福島 もちろんです。やっぱり最後は一本極めたい。極め切る最後の「んふふふふーん!」って瞬間はパワーもいるし、めっちゃきついけど、極まった時は最高にうれしいんです。

――ちなみに得意技は?

福島 キムラロック(腕固め)や、あと好きなのは下からの腕十字とかですかね。

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