ガリットチュウ福島善成が43歳でハマったブラジリアン柔術の魅力。国内制覇で次なる目標は「絶対に世界チャンピオン」 (2ページ目)

  • 石塚隆●取材・文 text by Ishizuka Takashi
  • 村上庄吾●撮影 photo by Murakami Shogo

野良から本格的な柔術家へ

――以前と比べると、ずいぶんお痩せになって、肉体がシェイプアップされましたね。

福島 柔術を始める前はMAXで108kgあったんですけど、今は72kgですかね。柔術はむちゃくちゃ体力使うんですよ。スパーリングを1ラウンドやるだけで汗だくになります。ウェイトトレーニングとかもまったくやってなくて、スパーリングだけでここまでバランスの取れた美しい肉体になれました(笑)。ただ最初の1カ月は全身筋肉痛でベッドからしばらく立ち上がれないほどだったんですよ。でも不思議ですよね、そうこうしていたら翌年の『QUINTET』から声が掛かって出場できたんですから。まさか自分がって。

――2021年7月の『QUINTET』ではエキシビジョンマッチでレジェンドの桜庭和志さんとその息子さんとも対戦して、極められまくってましたね。

福島 いやもうボロ負けでしたね......。腕もバキバキいわされて。エキシビションといっても本当に情けなさすぎて、悔しくてケガが治ってないのに練習を再開したんです。週5~6回は練習していました。

――そこで完全に火が点いた、と。

福島 はい。で、試合に出場してみようと調べてみると、所属先がないと大会にエントリーできないと知ったんです。僕は野良でしたからね。そこで昨年の11月から、ここ『トライフォース柔術アカデミー池袋』に入門してお世話になっているんです。

――『トライフォース』といえば、全国に直轄や提携スクールのある日本BJJ界の老舗であり名門ですね。

福島 僕は本業のお笑いでは『吉本興業』に所属していますから、やっぱり柔術も大手に入って荒波にもまれたいなって(笑)。吉本には芸人が6000人もいて、いろんな人を見て研究できるわけですけど、同様にトライフォースも会員数も多いし選手層も厚いので、いろんな人と組み合うことで強くなれるかなって。今はここに週3~4回通って、あとは住まいのある地元の同好会で練習しています。トライフォースにきて、下駄箱が一杯だと「あ、いろんな人と組める!」って興奮するんですよ。あと体重の近い初めてお会いする出稽古の方がいたりするとテンション爆上がりしちゃったり(笑)。

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