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カズの次男・三浦孝太が「格闘技一本でやる」と伝えた日。家族全員が「大学進学でも・・・」と反対した (2ページ目)

  • 池田鉄平●取材・文 text by Ikeda Teppei
  • 撮影●田中亘 photo by Tanaka Wataru

【どんな人でも、誰かの2世】

――あらためて、格闘技はどういった流れで始めたんですか?

「高校生の時に、サッカーをやりながら趣味でボクシングを始めたんです。その時は『ボクシングの試合に出たい』という気持ちはなく、好きでやっていて『強くなれたらいいな』とぼんやり思っていたくらいです。

 なぜボクシングだったのか、というのはお父さんの影響ですね。漫画の『あしたのジョー』やモハメド・アリ、マイク・タイソンが好きで、僕も小さい時からそれらを見たり、実際に始めるなかで徐々にハマっていった感じです」

――そこから、「格闘家として歩んでいきたい」と気持ちが変わったのはいつ頃ですか?

「小さい頃からお父さんを見てきて、『自分も何かしらでスターになりたい』という願望が芽生えていました。ただ、サッカーでトップに立つということは考えておらず、別の何かを見つけたいと思っていたんです。

 そう思い始めていた頃に総合格闘技の練習を始めて、その魅力にどんどん引き込まれました。総合格闘技はすべての格闘技のなかで一番強いイメージがあったので、『この世界でトップになったら、お父さんに近づけるんじゃないか』と。そこから本気で取り組もうと思うようになりました」

――サッカー界の"キング"の息子として、よくも悪くも子供の頃から注目されたと思います。プレシャーに感じたことはありましたか?

「そこに関しては、悪いようには感じていないんです。お父さんがそれだけすごいことを成し遂げたんだという実感もありましたし、『カズの息子』と言われることを深く考えたことはありませんでした。

 小さい時にお父さんとお風呂に入った際、『どんな人でも、誰かの2世だから』と言ってくれて納得できたからかもしれません。うちは、両親がたまたま表にでる職業ということだけ。例えば親がラーメン屋さんだったら、『ラーメン屋を継ぐの?』と言われるとも思うんですけど、『僕もそれと同じだ』と当たり前のように受け止めてきました」

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