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カズの次男・三浦孝太が「格闘技一本でやる」と伝えた日。家族全員が「大学進学でも・・・」と反対した (3ページ目)

  • 池田鉄平●取材・文 text by Ikeda Teppei
  • 撮影●田中亘 photo by Tanaka Wataru

【高校2年で「格闘技一本に」】

――大晦日の試合後には、リング上から「お父さんとお母さん、小さい頃はいっぱい迷惑かけたにもかかわらず、初めての試合を見に来てくれてありがとう」と感謝を伝えていましたね。

「不良ではなかったですけど、お母さんやお父さんには迷惑をかけてきました。小さい時はカッとなりやすいところがあって、サッカーの試合中でも、相手の選手や審判に感情をぶつけてしまい、お母さんが学校に呼び出されて怒られることもありましたね。

 今思えば絶対によくなかったことですが、勢い任せで"荒く"なってしまっていたんです。そんな性格が自分ですごく嫌になり、『もっと器が大きい人になりたい』という願望が出てききて。どんな職業でも"強い人"はみんな器の大きいイメージがありましたが、僕も格闘技を始めたことによって、優しくなれたというか、少しずつ変われたと思います」

インタビュー中は終始笑顔インタビュー中は終始笑顔この記事に関連する写真を見る――昨年の高校卒業時に、大学に進学せず格闘家一本で行くことを決意したそうですが、その背景を聞かせてください。

「高校2年で将来の自分を考えた時に、格闘技をやりたい気持ちは固まっていました。もちろん大学に行くことはすばらしいことだし、いろんなことを学んで就職する道もあったとは思いますが、僕は格闘技一本に決めました。

 自分の性格的に、目標なく大学へ進んでいたら、きっと遊んじゃっていたと思うんですよね。そうなると4年間のお金、時間ももったいないじゃないですか。だから進学の道を閉ざして、格闘技にどっぷり浸かれる環境を選びました。やりたいことのために、後悔のない選択をしたかったんです」

――その決意をご両親に伝えた時は、どんな反応でしたか?

「お父さんは最初、『大学進学でもいいんじゃないか』という反応でした。プロとして生きる厳しさをよく知っているからでしょうし、僕が最初の試合でケガをして『やっぱり、あんなに痛い競技はやりたくない』と思う可能性もある。『大学に行くのが一番安全』というのは、お母さん、おばあちゃんも共通していました。

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