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岩谷麻優は自称・プロレス向きの変態「相手の技を自分が一番派手に受けてやるって」 (3ページ目)

  • 尾崎ムギ子●文 text by Ozaki Mugiko

――スランプだったわけではないんですよね?

「スランプではないですね。めんどくさいとか、もうやだ、つらいっていう。スランプだったら、今のほうが感じているかもしれません。赤いベルト(ワールド・オブ・スターダム王座)を失ってから無冠の状態が続いてますし、けっこう負けも多いし」

過去についても隠さずありのままを話す岩谷 photo by Hhayashi Yuba過去についても隠さずありのままを話す岩谷 photo by Hhayashi Yuba――やめようと思うことはありますか?

「今は思わないです。やめるなら、円満にちゃんとした引退をしようと思っている。前だったらTwitterで『引退しました』的な感じでもいいかなって思ってたんですけどね」

――それは、絶対にやめたほうがいいです。私、Twitterで「ライターやめます」宣言をしたことがあるんですが、ありとあらゆる人からめちゃくちゃ怒られて。すぐに撤回したら、それもまためちゃくちゃ怒られて。どうすりゃいいんだよって......。

「ヤバいですね、似てますね(笑)」

――他人とは思えないです。岩谷選手は「自分の試合映像を何時間も観る」とのことですが、それも似ている。私も自分が書いた記事を何時間でも眺めてます。

「5時間、6時間とか、同じところをずっと観ますね。15秒くらいのシーンを巻き戻して、ずーっと観ちゃう。それがストレス発散みたいな感じです」

――やられている自分の姿を観るのが好きとのことですが......いい意味で、変態というか......。

「客観的に観てて気持ちがいいんですよ。『こんなにやられて、大丈夫!?』というところから、パッと反撃した時の気持ちよさがすごい。"プロレス向きの変態"ではあると思います。相手の技を絶対に殺したくないんですよ。相手の技を、自分が一番派手に受けてやるっていう気持ちが強いです」

――「対戦相手も限界の向こう側に連れていきたい」とおっしゃっていますが、最近だと、3.3日本武道館大会での世志琥(よしこ)選手ですか?

「そうですね、世志琥ちゃんとは嚙み合ってました。空白の6年間(スターダムで「世IV虎」として活躍するも、2015年に引退。翌年にSEAdLINNNG所属選手として復帰)があって、その間、お互いの試合は全然観ていない。そういう中で、あそこまで手が合うっていうのは、本当にお互いがお互いに対する気持ち......思いやりというか......気持ちがすごかった(涙ぐむ)。

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