燃えろ!新日本プロレス。史上初の東京ドーム2連戦は激熱カード満載!

  • 大楽聡詞●文 text by Dairaku Satoshi

 1992年の初開催以来、新春恒例のイベントとして定着した新日本プロレスの東京ドーム大会。2020年の「WRESTLE KINGDOM」は、「人生変えるイッテンヨン、伝説創るイッテンゴ」と題し、1月4日、5日に史上初の2連戦で行なわれる。
1月4日のメインを飾るオカダ・カズチカ(左)と飯伏幸太(右)Ⓒ新日本プロレス1月4日のメインを飾るオカダ・カズチカ(左)と飯伏幸太(右)Ⓒ新日本プロレス

 新日本プロレスを取り巻く環境は、この8年で大きく変化した。運営体制の変化などに伴い、かつて太く低い声が響き渡っていた会場には、女性客や外国人観光客の姿が多く見られる。国境を越え、老若男女に親しまれるようになった新日本プロレスは、2020年にその勢いをさらに加速させるだろう。

 そこで今回は、東京ドーム2日連続公演の豪華カードの中から、とくに注目の試合を厳選ピックアップした!

●1月4日 第8試合「IWGPヘビー級選手権」
オカダ・カズチカvs飯伏幸太

 1月4日のメインイベントとして開催される「IWGPヘビー級選手権」。王者のオカダ・カズチカは、身長191cm 体重107kgという恵まれた体格を生かし、これまでにIWGPヘビー級のベルトを5度戴冠。ベルト最多防衛記録や、史上最長保持記録(720日間)を持つなど、"絶対王者"として君臨している。

 新日本プロレスに「カネの雨を降らせる男」という意味から「レインメーカー」の異名を持つオカダ。それに挑むのは、「ゴールデンスター」と呼ばれ、過去に日本プロレス界で初となる「2団体に同時所属」のレスラーとして活躍するなど、第一線で戦い続けてきた飯伏幸太だ。

 両者の戦績はオカダの2勝1敗だが、飯伏の1勝は、直近で対戦した「G1クライマックス」でのもの。そうして優勝決定戦に進出した飯伏は、大会を制して、東京ドーム大会のメインでIWGPヘビー級王座への挑戦権を手にした。

 10月15日に行なわれた第一弾カードの発表会見で、飯伏は「ちょっと長すぎないですか?(オカダがベルトを)持っている期間が」と挑発し、「(勝って)新しい景色を見せたいですね」と、ベルト戴冠を宣言した。

 今年、インターコンチネンタルの王座を争った内藤と同様に、現在"無冠"の飯伏に訪れた、ふたつのベルトを獲得する絶好機。飯伏は2冠への想いを次のように語った。

「IWGPヘビー級のベルトは『最強』の人が巻くベルト。そういう意味ではIWGPヘビー級のベルトも金メダル。でも、インターコンチのベルトは『最高』の意味で金メダルだと思っている。どっちもほしいです」

 一方で、インターコンチネンタルのベルトを「銀メダル」と位置づける王者のオカダは、「過去にインターコンチを、ヘビー以上の魅力的なベルトにした人もいますが、今のインターコンチにはできてないんじゃないか。僕はIWGP(ヘビー級)が最強で、最高だと思っています」と言い切る。

 1987年のアントニオ猪木から始まり、歴代の名レスラーが巻いてきたヘビー級のベルトを保持する現王者のプライドが、飯伏を飲み込むことになるのか。

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