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今回の村田諒太は別人。スパーリング
パートナーが状態の良さに驚いた (2ページ目)

  • 杉浦大介●取材・文 text by Sugiura Daisuke
  • photo by Kyodo News

----村田選手も33歳になり、「もうピークは過ぎた」という見方もありましたが、デイ選手はどう思いますか?

「そんな意見にはまったく同意できません。彼はまだ向上しています。確かに年齢は30を超えていますが、プロ転向が27歳でダメージの蓄積が少ない、いわば"ヤング33"です。向上に対する欲求さえ残っていれば、まだまだよくなる余地を残している選手だと思います」

----ブラント選手との第1戦の前に、村田選手は風邪をひいてしまい、満足のいく練習ができなかったという情報がありました。デイ選手も試合前に来日しながら、村田選手の状態が整わなかったためにスパーリング開始が遅れたという証言をしてくれましたね。その時と比べ、今回はよりコンディションがいいということですね。

「そのとおりです。第1戦前の村田は体調を崩し、ハードなトレーニングが積めず、力強さがありませんでした。十分なメニューをこなせなかったのだと思います。その時と比べ、今回の状態は申し分ないと言っていいでしょう。ただ、私は5月後半にはアメリカに戻ってきたので、その後のコンディションに関してはわかりませんが」

----あなたから見た王者ブラント選手の印象は?

「ブラントも非常に優れたボクサーであることは確かです。とてもハングリーで、適切な練習を積んでいる選手。それゆえに(村田との第1戦で)あれほどの手数を出すことが可能になったのでしょう。ただ、もともとの才能ではブラントは村田に劣ると思っています。村田は2012年のロンドン五輪金メダリストですからね。身長、パワーがあり、今回は先ほど話したとおりディフェンスも鍛えてきています」

----再戦の勝敗を分けるカギはどこにあると思いますか?

「村田がしっかり体をリカバリーさせて臨めるかどうかでしょう。見事なトレーニングを続け、すばらしいコンディションに仕上がっていましたから、あとは本番までに体をしっかり休められるか。それさえできれば、今回のリマッチでは村田に大きな勝機があると私は思っています」

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