2019.07.13

亀田和毅が断られ続けた相手と統一戦。
条件すべて呑んで「ものにする」

  • 杉浦大介●取材・文 text by Sugiura Daisuke
  • photo by Kyodo News

 現地時間7月13日、WBC世界スーパーバンタム級暫定王者・亀田和毅(協栄ジム)が大一番を迎える。米カリフォルニア州カーソンのディグニティ・ヘルス・スポーツ・パークで、同正規王者のレイ・バルガスと対戦する。これまでタイトルを4度防衛してきた、32勝全勝(22KO)という戦績を誇るメキシコ人王者は、群雄割拠のスーパーバンタム級でも”最強のひとり”と目される実力派だ。

 デビュー直後から大きな注目を浴びてきた亀田兄弟の三男は、どんな思いでこの一戦に臨み、どんなファイトプランを思い描いているのか。7月上旬、亀田とその陣営が渡米した翌日に、電話でじっくりと話を聞いた。

2018年11月にWBC世界スーパーバンタム級の暫定王座を獲得した亀田和毅——バルガス戦に向けた調整は「完璧」と話されている報道を見ましたが、その後も順調にきていますか?

「そうですね、今回はフィジカルのほうは新しいトレーナーと取り組んで、いい結果が出ています。おかげで自信がついて、スパーリングもいい調子です。体はもう完璧なんで維持するだけ。あとは体重ですね」

——スパーリングは100ラウンドくらいこなされたそうですね。

「スパーリングは量より質なので、いつも数は気にしていません。内容を重視してやっていって、結果的に100回くらいになったかな、という感じですね」

——対戦相手のバルガスは非常にやりにくい相手で、亀田選手もアマチュア時代に敗れた経験があるそうですね。その”因縁の相手”と対戦が決まった経緯を教えてもらえますか?

「2、3年前くらいにバルガスがイギリスでチャンピオンになった時に、3回くらいオファーを出しているんですよ。それでも3回とも断られて、『やってくれへんのか』という感じでした。でも、バルガスがケガをしたことで俺が昨年の11月に(自分が)暫定王者になって、それでWBCのほうから『統一戦をやれ』という指示が出たわけです。一番やりたかった相手で、一番強いと思う相手。この試合を組んでもらえたことに関して、WBCの会長には感謝したいですね」

——相手がやりたがらなかった理由はどこにあると思いますか?

「メキシコ人の嫌いなスタイルは、スピードのある選手。自分はスピードがあるので、そこを嫌がっていたんじゃないですかね。今回の交渉の際も、『日本では絶対に試合をしたくない』という話でした。俺は日本でもアメリカでもメキシコでもどこでもやるよという気持ちでいたので、向こうの条件はすべて呑んで臨んでいます。それだけの自信はあります」