2016.06.29

人気再燃中。エース宮原健斗が語る
「全日本プロレス」の今

  • 尾崎ムギ子●文・写真 text & photo by Ozaki Mugiko

 日本のプロレス界には、メジャーと呼ばれる団体が2つある。ジャイアント馬場が創設した全日本プロレスと、アントニオ猪木が創設した新日本プロレス。いま、どちらに勢いがあるかと言えば、紛れもなく後者だ。現在のプロレスブームの中心は、兎にも角にも、”シンニチ”。全日本プロレスはすっかり影をひそめてしまった。
 
 しかし、じつはいま”ゼンニチ”が緩やかに上昇しつつある。半年前、「ガラガラ」と聞いていたのが、先月、平日の後楽園ホールが満員だった。その次の興行も満員に近かった。プロレスファンの間でも、「”ゼンニチ”がキテる」という声をちらほらと耳にする。人気の立役者は、エース・宮原健斗。強烈なヒザ蹴りと華麗なジャーマンで、会場を熱気の渦に巻き込む。三冠ヘビー級王座3度目の防衛を果たした宮原に、全日本プロレスの今を聞いた。

歴代最年少で三冠ヘビー級王者になった宮原健斗

―― 18歳で、佐々木健介さんが代表を務める健介オフィスに入門されましたが、かなり厳しいところだと聞きます。実際はどうでしたか。

「厳しかったですね。でもしっかりした団体だったら、どこもそうだと思います。厳しい、規律のある合宿所生活をするのは同じかなと。いきなり大人の世界に入ったので、びっくりすることばかりでした。練習以外でも、そういうギャップはきつかったです」

―― 若手が逃げ出すことも多かったとか。

「いわゆる”夜逃げ”っていうんですけど。朝起きたらリアルに布団がなくなっている(笑)」