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女子バレー日本代表の4位は「勲章」 攻めの姿勢で鬼門ブラジルに最後まで食らいついた (3ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki

 石川がサーブで崩し、リベロの福留慧美がスーパーディグで拾う。そのシステムはひとつの循環になりつつある。関菜々巳のセットアップで、佐藤が強打を打ち込み、和田が鋭く腕を振り、あるいは島村春世がブロードで狙い、宮部藍梨がマルチロールをこなす。次は佐藤が強烈なサーブを浴びせ、石川がハイセットを決めきる。そのサイクルが生まれつつあるのだ。

 その点でネーションズリーグ2025の4位は勲章と言える。

 8月22日からバレーボール女子世界選手権2025がタイで開催される。世界ランキング5位の日本は予選で同43位のカメルーン、15位のウクライナ、9位のセルビアと対戦。ネーションズリーグで優勝したイタリア、準優勝のブラジル、3位だったポーランドと世界女王の座を争う。

 2028年ロサンゼルス五輪に向け、アクバシュジャパンは一歩を踏み出した。

著者プロフィール

  • 小宮良之

    小宮良之 (こみやよしゆき)

    スポーツライター。1972年生まれ、横浜出身。大学卒業後にバルセロナに渡り、スポーツライターに。語学力を駆使して五輪、W杯を現地取材後、06年に帰国。著書は20冊以上で『導かれし者』(角川文庫)、『アンチ・ドロップアウト』(集英社)など。『ラストシュート 絆を忘れない』(角川文庫)で小説家デビューし、2020年12月には『氷上のフェニックス』(角川文庫)を刊行。パリ五輪ではバレーボールを中心に取材。

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