石川祐希が「大きな価値がある」と誇る欧州CLのタイトル 周囲の盛り上がりに「それだけすごいことをしたんだ」 (3ページ目)
【日本の男子選手として初の偉業】
――最後、石川選手は足をつっていましたね。
「そうですね。準決勝でも足をつって途中でコートを出てしまったんですが、ハードな試合の連続でした」
――日本の男子選手として、初めて欧州王者になりました。
「僕が一番最初に欧州CLで優勝を経験した日本の男子選手になった、という事実はもう変わらない。それは単純にうれしく思います。誰もやったことがないことを僕が最初に成し遂げたことは、大きな価値があると感じています」
――今季にやり残したこともあると思います。来季はどんな目標を持って戦いますか?
「コッパ・イタリアとリーグ戦のプレーオフを、しっかりと勝ちきることです。そのために、まずはすべての大会で決勝に進むことを目標にしたいですね。もちろん、その先には優勝がありますが、先を見すぎることなく一歩ずついきたい。今季も決勝まで進んだ欧州CLは優勝できているので、まずは決勝に進むことが大事だと思っています」
【プロフィール】
◆石川祐希(いしかわ・ゆうき)
1995年12月11日生まれ、愛知県出身。イタリア・セリエAのペルージャ所属。星城高校時代に2年連続で三冠(インターハイ・国体・春高バレー)を達成。2014年、中央大学1年時に日本代表に選出され、同年9月に代表デビューを飾った。大学在学中から短期派遣でセリエAでもプレーし、卒業後の2018-2019シーズンからプロ選手として同リーグで活躍している。2021年には日本代表のキャプテンとして東京五輪に出場し、29年ぶりに決勝トーナメントに進出。2024年のパリ五輪でもキャプテンとしてチームをベスト8に導いた。
著者プロフィール
柄谷雅紀 (からや・まさき)
スポーツ記者、ライター。1985年生まれ、大阪府出身。筑波大男子バレーボール部で全日本大学選手権など多くの大会で優勝した。卒業後の2008年から大手新聞社で事件や事故、裁判の取材を経験。転職した2013年からスポーツの取材に携わる。2018年平昌五輪、2021年東京五輪、2022年北京五輪を始め、多くの競技を現地で取材している。@masaki_karaya
【写真】男子バレー日本代表キャプテン・石川祐希 フォトギャラリー
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