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石川祐希が「大きな価値がある」と誇る欧州CLのタイトル 周囲の盛り上がりに「それだけすごいことをしたんだ」 (2ページ目)

  • 柄谷雅紀●取材・文 text by karaya masaki

【欧州CLでチームを優勝に導く活躍】

――欧州CLでは、その悔しい思いをぶつけた、という部分もあったのでしょうか。

「悔しい思いをぶつけたわけではありません。シーズンを通して欧州CLを戦うなかで、僕が出場する機会が多かったので、『試合に出続けた大会』という印象のほうが強いです。自分が結果を残して勝っていったので、準決勝まで上がった時に『準決勝以降も出たい』と準備していました。

 結果的に、(カミル・)セメニウク選手(ポーランド代表)がケガをしたこともあり、僕とプロトニツキ選手がメインとなって試合をすることになりました。そうして、チームとしても僕個人としても初めての欧州CL優勝を経験することができました」

――準決勝ではMVPに輝き、決勝でもすばらしいプレーを見せて勝利に貢献しました。プレーの自己評価はいかがですか?

「準決勝は全体的によかったと思います。決勝は前半があまりよくなかったですが、試合が進むにつれて調子が上がり、スパイク決定率も上がってきました。第4セットの最後にミスをしてしまったんですけど、しっかり立て直して第5セットを戦えたところは評価できると思います」

――その第5セットでは、マッチポイントを握った場面でサーブが回ってきましたね。どんな気持ちでしたか?

「ただ『勝ちたい』という思いだけでした。正直に言うと、少しだけサービスエースを狙いにいったんですよ。エースにはならなかったですけどね。ラリーになってバックアタックのチャンスがきたんですけど、決められませんでした(笑)。あそこは、しっかりと締めたかったですね」

――最後の長いラリーを制して勝利が決まると、石川選手はじめ、全員が喜びを爆発させていましたね。

「ペルージャとしても初めての欧州CL優勝でしたからね。(シモーネ・)ジャネッリ選手(イタリア代表)も、アンジェロ(・ロレンツェッティ)監督も今回が初めての優勝でしたし。僕は1年目ということもあって実感がわかない部分もあったんですが、みんながものすごく盛り上がっていたので、『それだけすごいことをしたんだな』と感じました」

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