【SVリーグ男子】東京GB・柳田将洋が考える新リーグの今後の課題 目標は「バレーボールの価値を高める」こと
SVリーグの魅力と課題を説得力のある言葉で語る柳田将洋 photo by Tatematsu Naozumi
前編:柳田将洋が感じた新リーグの魅力と今後の課題
将来の完全プロ化を視野に入れ新たに創設された「大同生命SV.LEAGUE」。2017年からプロ選手として国内外で活動してきた柳田将洋(東京グレートベアーズ)は、1年目のシーズンを終えて何を感じ取ったのだろうか。豊富な経験をもとに、新リーグがより魅力的になるべく課題を客観的に見極め、バレーボールより良い方向へ向かうべく、説得力のある言葉を綴っている。
【役割の変化のなかで学びの多いシーズンに】
5月5日、サントリーサンバーズ大阪が初代王者となって幕を閉じた「大同生命SV.LEAGUE」(以下、SVリーグ)。柳田将洋が所属する東京グレートベアーズは創設3年目にして、チャンピオンシップに初進出を果たした。惜しくもクォーターファイナルでジェイテクトSTINGS愛知に敗れたものの、勢いのある戦いを見せ、新リーグの台風の目となった。
SVリーグ初年度、柳田にとってはどのようなシーズンだったのだろうか。
「前シーズンに比べてコートに立つ時間が少なかったので、そのための気持ちのコントロールや、出場している時間が短いことによる運動量の減少などを補う手段などで難しさを感じるシーズンでした。でもチームに支えてもらいながらコンディションを維持することができた。自分なりに、そういった状況でのパフォーマンスの保ち方が見えたシーズンで、僕としては学びの多い時間だったと思います」
コートの外からチームを見ることによって、戦況や選手の状態を客観視できたという。
「今、誰がどういうプレーをしていて、チームの状態が上向きなのはなぜか。では、そこに至るまでどんなチーム練習をしてきたのか。自分たちのバレーボールを実現するために何が必要なのかというところも見えました。少し自分のなかで余裕ができたというか、自分がこういうプレーをすればチームは結果を出せるということがわかりましたね。
今まではコートに立たなければ実りがないと思っていたのですが、決してそうではなく、特にシーズン中盤以降、コートに立ったり立たなかったりするなかで、そういったことを自分のなかで整理して準備することができた。非常に学びの多いシーズンだったと思います」
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