石川祐希や髙橋藍が途中合流でも銀メダル 男子バレー日本代表が磨き続けた「最後の1点を取りきる力」 (3ページ目)

  • 坂口功将●文 text by Sakaguchi Kosuke

 予選ラウンドは9勝3敗で4位の成績を収め、決勝トーナメントに進むことに。初戦の準々決勝では、予選ラウンドで敗れたカナダにストレート勝ちでリベンジを収め、続く準決勝でもストレート勝ち。その試合では予選ラウンド首位通過のスロベニアを相手に、一歩も譲らぬ壮絶なラリーも制するなど、実力で押しきって見せた。

 そうした1点をもぎ取る力もまた、チームが磨いてきた部分にほかならない。2年前の世界選手権の決勝トーナメント1回戦(ベスト16)では、その前年に東京五輪を制したフランスを相手に、一度はマッチポイントに到達。最後は敗れたが、それ以降、選手たちは「最後の1点を取りきる力を」を合言葉に、それぞれ研鑽を積んできた。着々と身についてきたその力は、スロベニアとの準決勝でも確かな成果として表れたのであった。

 思えば、29年ぶりの決勝トーナメント進出を果たした東京五輪から、男子日本代表は数々の勲章とともに、その歴史にいくつものドラマをつづってきた。パリ五輪では、おそらくこれまで以上に高いパフォーマンスを発揮してくるであろう強敵との対戦や、ネーションズリーグ決勝で後塵を拝したフランスへのリベンジの機会も巡ってくるかもしれない。そんな戦いを潜り抜けた先に、メダルがある。

 今年、男子日本代表が掲げたスローガンは「ALL FOR PARIS Creating history together」。すべてはパリのために、ともに歴史をつくる。その準備は、できた。

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