男子バレー高橋慶帆は過去に芸能事務所からスカウトも ルックスが大注目もまずは「自分がスキルアップ」 (2ページ目)

  • 中西美雁●取材・文 text by Nakanishi Mikari

【法政大の一部昇格に「やっと上がれた」】

――話が前後しますが、昨秋は法政大学が8年ぶりに関東大学バレーボールの一部昇格を決めましたね。おめでとうございます。

高橋 ありがとうございます。

――法政大学は、かつて日本代表で活躍した青山繁さんや大竹秀之さんらを輩出した名門ですが、二部に落ちた後はなかなか一部に戻れませんでした。この1年で高橋選手がさまざまな経験を積み、チームに還元できたことも大きいのでは?

高橋 僕が昨年度の代表に選ばれて、春のリーグは代表合宿にも行きながら、土日は大学に戻ってリーグ戦を戦うというハードスケジュールで体もけっこうきつかったです。春リーグの頃の法政大は僕の調子次第な部分があったチームだったので、勝てる試合を落とすこともありました。

 ただ、春のリーグが終わり、僕が完全に代表活動に専念するとなった後に、チームの中に「慶帆なしでも勝てるようにならないといけないという意識が芽生えた」と聞いています。結果として、秋のリーグは僕が代表から戻るまで全勝。合流後は僕も助けられましたし、全員の力で一部昇格を勝ち取れたと思います。

 決して僕が代表を経験したから、それをチーム内に広めたからチームが強くなった、というわけではないと思います。本当に全員が、自分で考えながら練習やプレーができるようになったからこその昇格だと思っています。

――昇格が決まった時の気持ちを教えてもらいますか。

高橋 嬉しかったです。本当にやっと、やっと上がれたという感じでした。でも、昇格したことがゴールではない。これから一部の強いチームと戦って、勝てない試合も必ず出てくるでしょうけど、敗けた試合でも自分たちの成長につなげられるものを見つけて、チームをレベルアップさせていきたいですね。

――法政大の「名門復活」への思いは?

高橋 もともと強豪だったので「復活できればいいな」とも思いますが、その代はその代ですから。自分たちは自分たちの代で、できることをやって最大限の成績を残すことを第一に考えてやっていけばいいのかなと思います。

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