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春高バレー注目校と選手は? 女子は「大友愛の娘」と3冠目指す名門、男子はⅤリーグに勝った強豪 (2ページ目)

  • 中西美雁●取材・文 text by Nakanishi Mikari

【復活を期す古豪も】

 今年の春高予選では、近年に各地の覇権を握っていた高校が敗れる"波乱"が多かった。京都予選では、代表の主力選手となった高橋藍(モンツァ)の出身校で、2020年大会から連続で春高に出場していた東山が洛南に敗れた。

 洛南も京都の名門で、北京五輪代表で2021年に現役を引退した福澤達哉(元パナソニックパンサーズ)など、日本代表でも活躍する選手を多く出している。2019年の春高では、ともにパナソニック所属の大塚達宣(東京五輪代表)や垂水優芽、ルーマニアリーグのディナモ・ブカレストで奮闘する山本龍、早稲田大の中島明良の「洛南カルテット」がチームを頂点に導いた。

 今回はその2019年大会以来5年ぶりの出場。東山との京都予選決勝はフルセットにもつれ込み、5セット目は0-3と劣勢からのスタートになったが、洛南の選手たちは笑顔を見せながら慌てずに逆転勝ち。主将の岸岡脩人(3年/179cm・オポジット)は「(洛南カルテットなど)先輩たちの映像をいつも見ていたから」と振り返った。

 今年の洛南は、5年ぶりの春高優勝へ、最高到達点が340cmを超える中上烈(2年/190cm・アウトサイドヒッター)、草野叶嶺(3年/188cm・アウトサイドヒッター)のダブルエースが攻撃をけん引。OBの大塚は「出場おめでとう。ひとつひとつの試合に集中して、オレンジコートで存分に戦うところを見せてほしい」とエールを送る。

 男子でのもうひとつの波乱は、長野予選で古豪の岡谷工業が"因縁"ある松本国際を破ったことだ。

 松本国際の壬生裕之監督の父・義文氏は、かつて岡谷工業で指揮を執って一時代を築いたが、2005年に創造学園(現・松本国際)の監督になると、その数年後から松本国際が全国大会に出場する機会が多くなった。岡谷工業は2年前にも春高に出場しているが、その前年までの8年間、前回大会も松本国際の後塵を拝している。

 今年度もインターハイ予選、北信越大会の決勝でも松本国際にフルセットで敗戦。その悔しさをバネに、夏場に各地で練習試合を繰り返して持ち味の守備を磨いて春高出場をたぐり寄せた。キャプテンでリベロの大日方優将(3年/177cm)を中心としたバレーで古豪復活を目指す。

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