女子バレー代表の正セッターは誰が良いのか。竹下佳江が名前を挙げた

  • 中西美雁●文 text by Nakanishi Mikari

竹下佳江インタビュー
名セッターが見る現在の女子バレー代表

 日本バレー界は男女とも日本代表の活動が本格化し、5月1日、2日に中国との親善試合(女子は1日の試合のみ)、5月下旬からイタリアで開催されるネーションズリーグを戦う予定だ。

 女子バレー代表でファンが注目する点のひとつが、リオ五輪後から固定されていない正セッター争いだろう。東京五輪を控えた今年度の全日本の登録メンバーには5人のメンバーが名を連ねているが、どの選手がレギュラーの座を掴むのか。長らく代表の正セッターとして活躍し、2012年ロンドン五輪では銅メダルを獲得した竹下佳江(ヴィクトリーナ姫路・取締役球団副社長)に現在のセッター陣について聞いた。

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2019年W杯で起用が多かったセッターの佐藤美弥 photo by Naoki Nishimura/AFLO SPORT2019年W杯で起用が多かったセッターの佐藤美弥 photo by Naoki Nishimura/AFLO SPORT――今年度の代表登録メンバーの中で、特に期待している選手はいますか?

「荒木絵里香選手ですね。北京やロンドン五輪で一緒にプレーしたメンバーが健在なことは、私もすごくパワーをもらいますし、まだまだ頑張ってほしいです」

――大きな注目ポイントが、昨年に引退した新鍋理沙さんが抜けたライトのポジション。新鍋さんのようにサーブレシーブがうまい選手を入れるのか、逆に攻撃力が高い選手を入れるのかが気になるところです。

「新鍋さんはサーブレシーブのスペシャリストでしたし、同じタイプで代わりになる選手がすぐに出てくることはなかなかありません。今シーズンのアタッカー陣を見ると、多少サーブレシーブが崩れても、ハイセット(2段トス)を打ち切れる選手を揃えている印象です。ディフェンス面は、最低限Bパス(セッターが少し動かされるサーブレシーブ)で抑えられる選手でまとめていくのかな、と思います」

――アタッカーの中心は、レギュラーシーズンを全勝で終えた東レ・アローズの黒後愛選手、石川真佑選手といった若いエースたちになるのでしょうか。

「その2人はもちろん、今シーズンはNECレッドロケッツの古賀(紗理那)選手もすばらしい活躍でした。ディフェンス面に注目すると、身長は173cmと小柄ですが、JTマーヴェラスの林(琴奈)選手も面白いですね」

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