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女子バレー代表の正セッターは誰が良いのか。竹下佳江が名前を挙げた (2ページ目)

  • 中西美雁●文 text by Nakanishi Mikari

――竹下さんが現役時代にプレーしていたセッター陣についてはいかがですか?

「この4年間でセッターが固定されなかったことは、正直、不安を感じます。監督の(中田)久美さんもセッターでしたから、特に強いこだわりがあると思うので、どうまとめていくかに注目しています」

――シーズン全勝の東レを退け、Vリーグ2連覇を果たしたJTから籾井あき選手が初招集されました。まだ20歳で、国際経験が乏しいといった点を不安視する声もありますが、竹下さんの印象は?

「この2年間で、彼女が『コートに立つ』『勝つ』という経験値を積み重ねたことは、高く評価していいと思います。組み立ての部分は『トスがオポジット(セッター対角)に偏る』ことも指摘されていますが、JTには191cmの絶対的な外国人エース(アンドレア・ドルーズ/アメリカ)がいるので、その安心感に頼った部分もあるんでしょう。

 今の日本代表には、そんな大型で攻撃力の高いオポジットがいませんから、コンビネーション、組み立てがより重要になります。籾井選手がどこまでやれるかは未知数ですが、監督やコーチが教えることで大きく成長することを期待しています」

――これまでに招集されていた、佐藤美弥選手(日立リヴァーレ)、田代佳奈美選手(デンソーエアリービーズ)、関菜々巳選手(東レ・アローズ)についてはどう評価していますか?

「まず佐藤選手については、チームメイトとうまくコミュニケーションを取っていて、セッターとしての評価はすごく高い選手だと思います。ただ、ケガの状態が心配ですね。今シーズンも、リーグ序盤以降は出場がなかったですし、代表での練習などで見極めが必要だと思います。

 一方の田代選手は、非常にパス力が高く、サーブもいい選手です。それでもチームでレギュラーに定着できないことには、監督から見て何かしらの理由があるんでしょうね。個人的には、組み立てに偏りが出ることがあるのが気になります。また、(2018-2019シーズンに)海外リーグ(ルーマニア)でプレーしてVリーグに復帰した際も、少しコンディションを落とした印象がありました。

 関選手は21歳ですが、今シーズンの東レは全体的に若い選手たちが中心になっていました。その若い選手たちがキャリアを積んで力をつけたことが、レギュラーシーズンの快進撃につながったと思います。ただ、リーグのファイナル決勝、皇后杯の決勝もJTに敗れたのは、関選手を含めて、若さゆえのもろさが出てしまったのかもしれません」

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