「バレーは2015年でやめようと...」それでも佐藤あり紗がリオ五輪に出場した理由 (4ページ目)

  • 中西美雁●取材・文 text by Nakanishi Mikari

――OQTに出場できるメンバーは14人で、その後ワールドグランプリがあり、オリンピックに向けて12人に絞られるわけですが、そこも意識しましたか?

「すごく意識しました。チームメイトだけどライバルでもあるので、自分が出ていない試合で他の選手が活躍していると、少し複雑な気持ちになっていたのが正直なところです。それまで日立リヴァーレではレギュラーとして出場していましたし、試合に出ていない時の気持ちの保ち方も難しかったです。

 ワールドグランプリが終わるまでは12人のメンバーがわからないですし、ひとり選手が違うだけでも連携の形などがまったく変わるので、チーム力を高めるという点では時間が足りなかったように感じました」

――リオ五輪の結果は5位タイ。オリンピックの本番では、「海外チームの選手たちが、他の大会とは目の色を変えてくる」とよく聞きますが、いかがでしたか?

「まったく違いましたね。他の大会とは別のチームと戦っているようでした。チームとしてもいろいろ対策をして、私自身は男性スタッフにサーブやスパイクを打ってもらうなど準備をしていましたが、反省する点が多かった大会でした」

(後編につづく)

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