早くも崖っぷち。エース石川祐希は「自分らしさ」を取り戻せるか (5ページ目)
石川は、「自分は自分らしくやっていけたらいいなと思います」と言った。
では、「自分らしさとは?」と聞けば、若きエースは戸惑い、こう答えた。
「自分のペースでやることです」
自分のペースとは、失敗を恐れず、思い切りサーブを打ち、来たボールをしっかり打ち切ることか。南部監督の言葉を借りれば、伸び伸びと、大舞台を楽しんでやることなのである。石川が大事にしている言葉のひとつが「チャレンジ」。
試合後の記者会見。石川はこう言い切った。左ひざにはアイスパックが薄茶色のテープで巻かれていた。
「まだ(試合は)あるので、忘れてというか、切り替えて、あさって(31日)から臨めればいいのかなと思います」
繰り返すけれど、まだ二十歳である。若き才能の爆発と、いつものガッツポーズとスマイルが見たい。
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