日本テニスの聖地が大改修。錦織、伊達が語る「有明でうれしかったこと」 (4ページ目)

  • 神 仁司●文・写真 text & photo by Ko Hitoshi

 だが、今回のドリームテニスに初参加した上地は、あらためて2020年への改修に向けて問題点を挙げる。

「特に私が利用させてもらっていて、気になったのはやっぱり更衣室かな。もちろん車いすでも入れるようにはなっているんですけど、細々したところで、手すりが少し低かったり高かったり、場所はもう少しこっちだったら、と思った部分がある。作ってくださる方が健常者なので、健常者の目線になりがちになるのはどこの施設もそうだと思う。そういうところを実際に自分たちに先に見せていただくとか、ご相談させていただきたい」

 今後、有明テニスの森公園コートには5000席のショーコート1と3000席のショーコート2が新設され、五輪後にはショーコート2は撤去され、ショーコート1は3000席になって使用されていく。同時に有明コロシアムをはじめ、公園内のコートや施設がバリアフリー化されて、大きな改修が図られ、こちらは2019年7月末の完成予定となっている。

「皆さんが東京2020年の大会で使う時だけいいものではなくて、その後にもどんな方でも使えるものになっていけばいいなと思います」という上地の願いの込められた有明が、"オリンピック・レガシー"にふさわしい施設に生まれ変わることを心待ちにしたい。そして、新たな"日本テニスの聖地"として、どんな歴史を紡いでいくのかも楽しみだ。

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