日本テニスの聖地が大改修。
錦織、伊達が語る「有明でうれしかったこと」 (3ページ目)
現在は世界のトッププレーヤーに成長した錦織の人気のおかげで、ジャパンオープンや男子国別対抗戦・デビスカップでも、有明コロシアムが満席になることは珍しくなくなったが、1990年代では、ジョン・マッケンロー(アメリカ)、ステファン・エドバーグ(スウェーデン)といった海外の人気選手が、ジャンパンオープンの決勝で戦った時ぐらいしか1万人収容のコロシアムは満員にならなかった。
「当時、このコロシアムが満員になって、観客で埋め尽くされるということは不可能だろうと(日本テニス)協会サイドとか皆さんが思っていたところがあった。あの時は、松岡修造さんがいて、(日本)女子も強い時期を迎えていたなかで、有明コロシアムをいっぱいにできたということも重なって、すごく自分にとっては思い出深い試合になったのかなと思います」
まさに日本のテニスファンだけでなく、スポーツファンの記憶にも残った"有明の奇跡"だったが、その有明コロシアムも完成から30年が経過し、老朽化が進み、またバリアフリーの観点からは大きく後れをとっていた。
車いす女子テニスで世界ナンバーワンの上地結衣は、2016年5月に有明で開催された車いすテニスの国別対抗戦・ワールドチームカップに出場した際に、バリアフリーに関して改善が見られたと話してくれた。
「少し手を加えていただいて、トイレが使いやすくなったりとか、車いす専用の入口を段差なしで行けるように設けてくださった」
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