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錦織圭のいる場所に。東京五輪と
世界50位を狙う、19歳と20歳 (5ページ目)

  • 内田暁●取材・文 text by Uchida Akatsuki
  • photo by AFLO

「コーチとも今後のことを話していると、『オリンピックに出るんだったら』という話題にもなる。そんなにゆっくりランキングを上げていくつもりもないので、2年半後には50位くらいにいなくてはいけないと思っています」

 東京オリンピック出場への強い想いを抱くのは、冒頭で触れた綿貫も同様だ。

「もうもうもう......すごく出たいですね。オリンピックは全人類の憧れ。それをテレビ越しで見るのではなく、自分がその場に立っていたい」

 そう夢舞台への憧憬(どうけい)を真っ直ぐに言葉にする綿貫だが、そこに至る道程となると、高橋ほどの切迫感を見せることはない。「僕らしく一歩ずつ進みながら、2年半後に(オリンピックに)出られる位置にいられたらいいな」と、あくまでマイペースを貫く構えだ。

 綿貫陽介と高橋悠介――。昨年と今年の若き全日本選手権王者は、対象的な個性とプレースタイルで互いを照らし、その光を頼りに各々の進むべき道を見極めながら、同じ高みを目指していく。

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