全豪の錦織戦がターニングポイント。
フェデラーが復活の1年を振り返る
ATPファイナルズでベスト4に進出したロジャー・フェデラー。来季の活躍も楽しみだ ロジャー・フェデラーが華麗なる復活を遂げたシーズンが終わった――。
ワールドテニス男子ツアーの最終戦であるATPファイナルズで、フェデラー(2位、スイス、ランキングは大会時、以下同)は、大会前に不安視されていた腰の故障を払拭し、ラウンドロビン(総当たり戦)3連勝でグループ1位通過を決め、14回目の準決勝進出を果たした。
得意のフォアハンドストロークやサーブが好調で、ネットプレーも織り交ぜながら36歳という年齢を感じさせない、流れるような美しいオールラウンドプレーを披露した。もし、テニスにフィギュアスケートのような芸術点があるとしたら、フェデラーは間違いなく高得点を獲得するだろう。
準決勝では、試合終盤に少し疲れを見せたフェデラーがダビド・ゴフィン(8位、ベルギー)に6-2、3-6、4-6で逆転負けを許し、11度目の決勝進出はならなかった。だが、彼の年齢を踏まえれば、ベスト4でも十分な結果と言えるだろう。
最終的にフェデラーのランキングポイントは9605点となり、2017年の年間ナンバーワンになったラファエル・ナダル(スペイン)の10645点まで、かなり追い上げたものの、あと少し届かなかった。フェデラーは、ナダルこそ年間王者にふさわしいと認め、彼のカムバックを喜んだ。
「ラファの方がよかったし、彼にとって素晴らしいシーズンだった。自分にはまったく後悔がない。(シーズン)全体的に自分の期待を遥かに超えるものだった。今はケガもなく、健康でいられることがうれしい。自分にとって驚くほど素晴らしい1年だった」
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