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錦織圭がマスターズ1000大会を
欠場してまで2週間休む理由 (4ページ目)

  • 内田暁●取材・文 text by Uchida Akatsuki   photo by AFLO

 ちなみに、モンテカルロに参戦している56選手のうち、欧州外の国籍の選手はわずかに6名。そのなかには、ダニエル太郎のようにスペインが拠点の選手もいるので、その意味では出場選手の9割以上を欧州勢が占めることになる。逆に言えば、錦織のように別大陸に拠点を持つ選手は、長く過酷な遠征を乗り切るためにも、旅立ちの前のリカバリーとトレーニングは必要不可欠ということだ。

 その貴重な2週間を有効活用している成果だろう。ここ数年の錦織は、かつてはやや苦手としたクレーで好結果を残している。4月中旬開催のバルセロナオープンは2連覇中。マドリードマスターズも2年前に準優勝、昨年はベスト4に勝ち上がっている。マスターズ優勝を今季のひとつの目標として掲げる錦織本人も、マドリードを「相性が良いので、気合いを入れたい大会」として挙げたほどだ。

 錦織にとってのクレーシーズンは、今年も、良き思い出が宿るバルセロナで幕を開ける。目に痛いほどの赤が青空に映える、赤土の季節が、またやってくる。


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