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錦織圭がマスターズ1000大会を
欠場してまで2週間休む理由 (2ページ目)

  • 内田暁●取材・文 text by Uchida Akatsuki   photo by AFLO

 ではなぜ、錦織はモンテカルロに出ないのか......?

 それは、今年に限ったことではなく、この4年間続けているルーティン。その理由は、シーズン全体を見通しての戦略と、フィジカル強化のプランニングにこそある。

 トレーナーの中尾公一氏が『チーム圭』に加わった2013年以降、錦織は、「ピリオダイゼーション(期分け)」と呼ばれるトレーニングメソッドを取り入れている。これは、シーズン中にも複数回のトレーニング時期を設け、段階的なトレーニングを体系的に組み合わせることで、最大の効果を発揮することを目指すものだ。

 錦織の場合は、2~4週間のトレーニング期を、年間4~6回設定している。昨年では、全豪オープン後の2週間(2月)、マイアミ大会後の2週間(4月上旬)、ウインブルドン後の3週間(7月)、そして楽天ジャパンオープン前の2週間(9月)――。これらの各数週間こそが、あらかじめ設けられたトレーニング用の期間だ。

 このピリオダイゼーションは、錦織に限らず、多くのトップ選手が取り入れている手法である。たとえば昨年82勝6敗・11大会優勝という驚異的な試合数をこなしたジョコビッチだが、彼も全豪オープン後に3週間、4月末から5月上旬にかけて3週間、全仏オープンとウインブルドン間の3週間、ウインブルドン後にも4週間、そして全米後に3週間と、理想的な間隔で3~4週間の"大会不出場期間"を設けていた。

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