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ジャパンオープン連覇へ。錦織圭が戦う「レース to ロンドン」 (2ページ目)

  • 神仁司●文・写真 text & photo by Ko Hitoshi

 第1セットは、自分の想定以上にいいテニスができ、ディフェンスも堅かったチョリッチが、「攻め急いでミスが早かった。焦りも出てしまった」という錦織をプレーで上回った。だが、第2セットに入って集中力を落としたチョリッチに対して、錦織が落ち着きを取り戻し、ミスを減らしてレベルを上げた。「ボールを深く、ラリーも長くして、自分のミスでポイントが終わらないように」と意識した錦織が試合の主導権を奪った。

 錦織は、ファーストサーブの確率が、第1セット46%、第2セット37%と低く、自分の展開に持ち込めない要因となったが、得意のリターンは好調で、第2セットも第3セットも、ともに2回のサービスブレークに成功し、結局、2-6、6-1、6-2の逆転勝ちで2回戦に駒を進めた。25歳のトップ10プレーヤーである錦織と18歳のチョリッチ、経験値の差が如実に出た勝負となった。

 錦織は2回戦で、ビッグサーバーでフォアハンドストロークが強力なサム・クエリー(アメリカ、同50位)と対戦する。さらに、シード選手が順当に勝ち上がった場合、準々決勝で第6シードのマリン・チリッチ(クロアチア、同14位)、準決勝で第4シードのリシャール・ガスケ(フランス、同11位)と対戦する予定だが、優勝への道のりは決して簡単ではない。特にバックハンドストロークを得意とするガスケとは5回戦って、錦織はまだ1度も勝てていない。

 2015年シーズン終盤に入り、錦織が見据えているのは、ツアー最終戦であるワールドツアーファイナルズ(11月15日~22日、ロンドン)だ。現在錦織は、その出場権を争うRace to Londonにおいて、3770ポイントで6番目につけている。ノバク・ジョコビッチ、アンディ・マリー、ロジャー・フェデラー、スタン・バブリンカの4人がすでに出場を確定させているため、残り4枠を争っている。

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