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クルム伊達公子、現役復帰記念日に誓う「7年目への決意」 (2ページ目)

  • 神仁司●取材・文 text by Ko Hitoshi photo by Ko Hitoshi

「3日連続でシングルスをやって、当然疲れが残った部分はありましたけど、3試合できて、これぞツアーと感じさせられたマイアミだったかな」

 シングルス敗退後、幸運なことにダブルス1回戦まで2日間空き、クルム伊達は体の治療と体力の回復に努めた。

「とにかく寝て、食べて、マッサージして、針治療。じっとし過ぎても、筋肉が固くなってしまうけど、あんまり動き回る元気もない。とにかく回復できる要素になるもの、できることをやることしかできなかった。2日空いたのは、ラッキーだった」

 ダブルス1回戦では、組んで2大会目となるバルボラ・ザハロバ-ストリコバとのコンビネーションが良く、第1シードのシェ・スーウェイ/パン・シューアイ組を、6-2、7-6で破る金星を挙げ、勝負強さを披露した。

「私たちは決してパワーの二人ではないのに、お互いのやろうとしていることが見えたり、引き出せたり。それを二人でできていることがプラスになっている」

 こう振り返ったクルム伊達は、昨年から、「機会があればザハロバ-ストリコバとダブルスを組んでみたい」と話していたという。疲労の蓄積が大きかったクルム伊達組は2回戦で力尽きたが、今後もこのコンビで続けていく予定で、グランドスラムでも一緒にプレーする。クルム伊達もザハロバ-ストリコバも、攻撃的なネットプレーがより有効になるであろうグラス(天然芝)シーズンを楽しみにしている。

 今のクルム伊達にとって、ダブルスはルーティーンのようなもの。もちろん43歳で単複をこなすのは体力的に簡単なことではないが、楽しみながらテニスの感覚を養っていくために、必要不可欠なものになっている。新パートナーとの新たなダブルスを構築しつつ、クルム伊達は、100位付近に落ちたシングルスでも、再浮上を目指している。

「今年に入って、すごくテニスがいいわけでもないし、悪いわけでもないという状況が続いている。こういう試合を一つ一つやっていく中で、また明るい光が見えてくる時があると信じるしかない」

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