ラグビー日本代表「堀江翔太の後継者」原田衛の奮闘 見せた「超速」の片鱗 (3ページ目)

  • 斉藤健仁●取材・文 text by Saito Kenji

【名将エディーも手放しで若きFW陣を賞賛】

 FWの前5人のキャップ数を比較すると、イングランド代表の300に対し、日本代表はわずかに16。セットプレーが強いイングランド相手に大苦戦は予想された。

 しかしフタを空けてみれば、マイボールラインアウト15回、スクラム5回、ともに100パーセント成功。もちろん原田ひとりの力だけではないが、スクラムでは相手を押し込んでペナルティを誘う場面もあった。

 原田を含めた若きFW陣の奮闘ぶりについて、ジョーンズHCは日本語も交えて手放しで褒め称えた。

「スバラシイ。ホント、スバラシイ。今日のスクラムは本当によかったと思います。圧倒的に強いイングランド代表相手に、若い選手たちとっては信じられないようないい経験になったんじゃないでしょうか。私たちがパワフルなスクラムをできないわけがないし、ラインアウトも全体的によかった。それらが超速ラグビーをプレーするための土台になる。スゴイ!」

 セットプレーの要となった原田も、試合後は安堵の表情を見せた。

「相手のキャップ数のほうが多かったですが、最初のスクラムではあまり重さを感じなかったので、いい感じで組めました。ラインアウトは(ブレイブルーパスのチームメイト)ワーナー(・ディアンズ)に投げ慣れているし、(山なりのようなスローは)ヴィクター(コーチ)の指導のおかげ。セットプレーを安定させることができたのは、フッカーの第一歩なのでよかった」

 ただ、常にラグビーのことを考えている"ラグビーの虫"は、反省することも忘れていない。

「アタックはブレイブルーパスと日本代表で全然違うので、慣れないといけない。モールもいい形で組めていなかったし、(相手ボールのスクラムでは)僕らが前に出たと思ったけど崩してしまって反則を取られた。経験値があまりなかったのかな。もう少し(スクラムを)高く組んでも勝てたなと思うので、次の試合では全部押したい」

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