ラグビー早慶戦は早稲田大が逆転勝利。「深夜まで行なったミーティング」がFW陣の心をひとつにした (3ページ目)

  • 斉藤健仁●取材・文・撮影 text & photo by Saito Kenji

国立で9年ぶりの早明戦

 今季から「桜のジャージーを着るために」No.8からHOへと転向した佐藤。さらにフィジカルを強化するため、体重は100kgから一時期111kgまで増やした(現在は105kg)。プレー中のGPS数値を見ると、走る距離やスピードは昨季より上がっているという。

 早慶戦で勝負の肝となったセットプレーを振り返ってもらうと、佐藤は「スクラムは40点、ラインアウトは50点」と決して納得した表情は見せなかった。「ラインアウトスローは、まだまだ自分のなかで成長できるところです。スクラムはもっと押せたと思います」。

 一方、逆転勝利できたことで「いいFWになってきた」と、大きな手応えも感じている。次に狙う目標は、大学選手権で帝京大にリベンジを果たし、日本一を奪還することだ。

 その前に、早稲田大にはもうひとつ大きな舞台は待っている。12月4日の対抗戦・最終戦で、東京・国立競技場で9シーズンぶりに明治大との「早明戦」を迎える。

「新国立は秩父宮ラグビー場と違う環境だと思うので、しっかり準備してやっていきたい」

 HOに転向した2年生の佐藤を中心に、再びアカクロのFW陣がワンパックとなって、明治大の擁する"重戦車"に挑む。

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